【The Eye of Odin, A New Flagship IEM】クアッドブリッド12ドライバー搭載
アメリカ合衆国ジョージア州アトランタに本拠を置くカスタムIEMブランドEmpire Earsは、最新技術と知見を駆使し、2024年新フラッグシップとなるユニバーサルIEM「RAVEN」を開発しました。Empire Earsの優位性へのこだわりは、少量生産であってもいくつかの自社製ドライバーを開発、製造することに繋がっています。これにより、業界の制約や妥協にとらわれず、技術の新境地を切り開いています。そして2024年最新フラッグシップとなるRAVENは、Empire Earsの並外れたエンジニアリングの象徴です。RAVENは、デュアル・コンダクション、クアッドブリッド12ドライバーを搭載。低域に「W9+」(WEAPON 9+)ダイナミックドライバー2基、中域にKnowlesとSonionの協力によって設計された特注のBAドライバー5基、Sonionの静電ツイーター4基、そして「W10」(WEAPON 10)骨伝導ドライバー1基の片側計12ドライバーで構成しています。
デュアルW9+(WEAPON 9+)ダイナミックドライバー
Empire Ears独自開発のバスレフ型構造9mm径サブウーファー(ダイナミックドライバー)「W9+(ウェポンナインプラス)」をデュアル構成で搭載し、轟くようなパワー感と比類なき低音再生を実現しています。
5 BAドライバー
重要な中音域を再生するのは、業界をリードするKnowlesとSonionの協力により設計された5基の特注BAドライバーです。魅惑的でピュアなミッドレンジを生み出します。
クアッド静電ドライバー
RAVENには、超軽量振動膜を採用したSonion静電ドライバー(ツイーター)を4基搭載。極めて正確なトランジェントレスポンスを提供し、比類のない明瞭さ、分離感、美しいサウンドディテールを可能にします。
W10(WEAPON 10)骨伝導ドライバー
独自開発となる「W10(ウェポンテン)」骨伝導ドライバーを搭載。この画期的なドライバーは、骨伝導によって音を伝えることで、音波では知覚できない超低域の再生、別世界のようなイメージング、複雑なニュアンスの再現、豊かな音色を実現し、リスナーを魅了する没入感のあるサウンド体験を提供します。
空気伝導と骨伝導のデュアル・コンダクション・アーキテクチャー
RAVENは、空気伝導と骨伝導の両方を独自のデュアル・コンダクション・アーキテクチャーにより、両者の長所を活かすことを実現しています。
空気伝導(エアー・コンダクション)
聴覚の仕組みは、外耳、中耳、内耳の3つの部位に分けられます。空気伝導は、外耳で集めた音を外耳道に沿って鼓膜に導き、中耳の聴骨(耳小骨)を振動させ、内耳の蝸牛の中にある有毛細胞を刺激することで、3つの領域全てを利用します。この刺激が電気的な神経インパルスを作り、それが聴神経によって脳に運ばれ、音に変換されます。
骨伝導(ボーン・コンダクション)
骨伝導は、外耳と中耳の部分を完全にバイパスして、頭蓋骨から直接振動を送り、蝸牛の中の有毛細胞を刺激します。骨伝導は、頭蓋骨が空気よりも低い周波数を効率的に伝導するため、一般的に低く深い音色を知覚することができます。
デュアル・コンダクション
RAVENは、デュアル・コンダクション・アーキテクチャーによって両者の長所を共に引き出します。5Hz~100KHzのフルレンジ周波数特性は、デュアルW9+ダイナミックドライバー、5つのBAドライバー、クアッド静電ドライバーの空気伝導によって再生され、イメージング、サウンドステージ、ディテール、低域拡張、リバーブはW10骨伝導ドライバーによって5Hz~40KHzの周波数帯において更に向上します。RAVENはかつて無い没入感のあるピュアなステレオフォニックサウンドを再生します。
316Lステンレススティール製フェイスプレートとHRCを初採用
RAVENはEmpire Earsとして初めて316Lステンレススティール製フェイスプレートとHRC(ハーモニック・レゾナンス・コア)を採用しました。金属プレートを採用したことで、見た目の美しさだけではなく、W10骨伝導ドライバーの性能をより引き出し、音波共鳴、増幅、拡散を助けることで相乗効果を生み出し、RAVENの音響性能を引き上げています。
HRC(ハーモニック・レゾナンス・コア)
綿密なエンジニアリングにより、シェルとプレートの間にハーモニック・レゾナンス・コア(HRC)と呼ぶ専用のポリマー製音響ステージを配置しました。振動は、これらの構造を通して反響し、プレートを保持する内部のポリマー流域で最高潮に達します。この配置と金属プレートによって振動効果が高まり、音響性能がさらに向上します。
独自のサウンド制御技術
4つの異なるドライバーを合計12基搭載したRAVENでは、極めて音の制御が難しくなりますが、Empire Earsは卓越した制御技術によって非常に優れた一体感を出し、通常のIEMでは味わえないサウンドを引き出します。
synX クロスオーバー・ネットワーク
4つの異なるドライバー技術の組み合わせは、独自のsynX クロスオーバー・ネットワークによって調和し、12基のドライバーの性能を最大限に引き出します。
EIVEC MKII エンジン
EIVEC MKIIエンジンは、静電ドライバーと骨伝導ドライバー間のタイミング、位相、制御を最適化します。静電ドライバーは、優れたレンジと解像度を持つ反面、コントロールが難しく、他のドライバーを圧倒してしまうことがあります。EIVEC(Empire Intelligent Variable Electrostatic Control)は、静電型のESTドライバーを組み込むための独自のアプローチです。
デュアル・トライポート排気口
W10骨伝導ドライバーの極端な出力の性質上、エンクロージャーの空気量と排気口のデザインは、適切なチューニングのために特に重要です。直径と位置のわずかな変化でさえ、音質と性能に劇的な影響を及ぼします。W10が必要とする容積を把握することで、その最適な出力、能力、潜在能力を引き出すことが可能となります。
ARC(Anti Resonance Control)シャーシ
エンクロージャーの壁面にたわみがあると、共振周波数が不均等になります。重要な部分の内部を独自のARC(アンチ・レゾナンス・コントロール)により、音の反射や吸収を可能にします。これにより、不要な振動や共振を排除し、ドライバーの音色を可能な限りピュアに再生できるようになります。
4.4mm5極バランスプラグの特注PW Audio製ケーブル「R7」
RAVENのケーブルには、PW AudioとのコラボレーションによるRAVEN用カスタムデザインのケーブル「R7」を採用。導体は26AWGのコアと25AWGの第2層を融合させ、RAVENの潜在能力を最大限に引き出します。4本のコア導体と4本のセカンドレイヤー導体がシームレスに統合されたR7は、優れた純度の信号を送信します。0.78mmカスタムIEM 2pinコネクター、プラグにはプレミアム4.4mm5極ロジウムメッキバランスプラグを採用。ケーブル名のR7は、RAVENにふさわしいケーブルを作り上げるための厳格な開発プロセスの証であり、バージョンとチューニングを7度繰り返したことを意味します。
「The Eye of Odin」デザイン
神話に登場する「オーディンの眼」と、象徴的なEmpire Earsの翼をモチーフとした316Lステンレススティール製フェイスプレートは、精密なCNC技術によって作られています。全て手作業で細部まで丁寧に磨き上げ、豪華さを醸し出す物理蒸着コーティングを施しています。